基本となる勘定科目(Chart of Accounts)の登録も出来たので、売上(Sales)、仕入れ(Cost)の情報を登録しましょう。
売上(Sales)は、会社やお店の商品や製品の販売代金や、サービスの提供代金で、仕入れ(Cost)は、商品や原材料の購入代金のことです。会社やお店では、常に「材料を購入した」「商品が売れた」「給与を払った」「経費を使った」などなど、お金やモノの出入りが発生しています。これらの“お金やモノの出入り”を全て記録することで、日々の会社やお店の状態を数字として客観的に把握することが出来る様になります。
登録する売上の項目は、会社やお店によって、それぞれ異なりますので、「サービス」「セールス」と言ったモノでも構いませんし、細かな売上を把握するために、商品やサービス毎に項目を分けても良いかと思います。
仕入れ(コスト)についても同様ですので、大まかな表記を使っても、売上同様に細かく項目分けを行っても構いません。自社や自店のP/L (Profit Loss) や個別の売上、仕入れを把握するためにも出来るだけ、見やすく分かりやすい表記を使うことをオススメします。エクセルなどのファイルでデータを管理されていれば、Quickbooksに読み込ませることも出来ますが、初めての場合は、一項目ごとに入力していく必要があります。面倒くさがらずに、少しずつで良いので進めて行きましょう。
ちなみに会社やお店の経営には、まずは会社に入ってくるお金である売上(収益(営業収益))が無いと会社は儲かりません。そして、売上を作るための製品やサービスに対する仕入れがあり、会社やお店を経営、運営していくための経費が発生します。単純にこの売上から仕入れ、経費を差し引きして、残ったお金が利益となるわけです。
売上が多くなれば、それだけ利益も増えるわけなので、会社やお店では、まずは売上(売上高)を増やすことを考えているのです。
だからと言って、売上が大きいからたくさん儲けが出ているか? と言うと、そうでは無いケースもあります。
ある「A社」と「B社」で同じ100万円の売上があったとして、「A社」では販売商品の仕入れに50万円を使い、その他販売するための経費で30万円が掛かりました。しかし、「B社」では、お客様にサービスを提供していて、仕入は必要なく、経費で30万円が掛かったとします。この場合、売上高が同じでも「A社」には20万円しか残らず、「B社」には70万円が残ることになります。
このように業種や形態によって、売上を上げるために必要な費用が異なるために、売上高と利益は必ずしも比例しないということが起こるのです。
ちょっと Quickbooks のセットアップとは、関係のない話になりましたが、ついでに会計用語をいくつか紹介しますので、経理の予備知識として頭に入れておきましょう。
<会計用語>
⭕️売上高とは?
商品を販売したり、サービスを提供することで、会社やお店が得た代金の総額を「売上高」、「売上」と言います。
⭕️営業利益とは?
まず、「利益」と言われるモノは、売上からコストや経費となる費用を引いて残った額であり、いわゆる「もうけ」です。ちなみに赤字になるというのは、売上よりも費用の方が多くなったケースです。そのため、会社やお店の運営では、売上を増やすか費用を減らすことで、利益を増やす努力をすることになるのです。
で、本題の「営業利益」は、売上高から売上原価を引いた売上総利益(粗利)から、販売費および管理費などの費用を差し引いたモノで、利益(もうけ)を表しています。この差し引いた結果がプラスになれば「営業利益」と言いいマイナスになれば「営業損失」と表現しています。
⭕️純利益とは?
「純利益」とは、経常利益に本業以外での損益を計上し、そこから企業が支払うべき税金(法人税、住民税、事業税など)を差し引いて残ったもののことを言い、企業の最終的な利益を表します。税金などを差し引く前の利益を「税引前当期利益」と言い、それと区別するために、「税引後当期利益」と呼ぶこともあります。
これで、ほぼ勘定科目(Chart of Accounts)の登録も完了なので、次は、請求書や注文書をQuickbooksで処理するために、取引となるお客様、仕入れ先の情報の登録を行いましょう。
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